いつものように一緒に居た彼は変わってしまった。
登校すると聞こえてくる声。
廊下へ進むと窓ガラス割ってバイクのって人殴って、そんな事を当たり前にしている野球部。
そんな不良たちの中に私の幼馴染が居る。
「優也」
名前を呼んだって彼の耳に届く事は無いのに。
ずっと一緒でずっと大好きだった優也とは中学が違って、3年間会う事は無かった。
3年ぶりにあった彼は野球という真っ直ぐに突き進めるものを見つけていた。
私は影ながらそれを応援した。
でもあの事件。―――乱闘事件があった日から彼は変わってしまった。
いつ退学になるか分からないような毎日を過ごしている彼に近づくのに私は躊躇していた。
本当はまた頑張ってとか言いたい事は沢山あるのに。
その反面、人前で優也の話をする時は優也、から岡田君になっていたり、
友達の悪口に合わせて一緒に野球部の悪口を言ったり(優也の友達、なのに)
優也と幼馴染なのを知られたくないと思う自分も居た。(最低だ)
ある日、街で友達と遊んだ後1人で歩いていた時。
怖い人たちに絡まれていた時だった。
「本ッ当に止めて下さい…!」
「1人で夜の待ちうろついてるって事はそういうことだろ?」
「ちが…ッ!ヤダもう離してってば…!」
じわ、と涙が溢れてきた時だった。
「何してんだよ」
「女の子苛めたら駄目だにゃ―」
振り向くと特徴的なドレッドと茶色い髪が見えた。
「お、かだ君…。湯舟、君…」
「なんだよお前ら」
「お前らがなんだよ」
「離れろよ」
「ふざけんな!」
「!あぶな…ッ」
危ないって言う前にパンチ避けて相手を殴っていた。
「(強…)」
「ちゃんに手ぇ出したのが悪いんだにゃ―。なっ、岡田♪」
「―…大丈夫、か?」
「あ、ありがとう…。(湯舟君シカトしちゃっていいのかな)」
「礼には及ばないにゃ―w」
「(猫…)」
「じゃあ…気を付けろよ。」
そう言って立ち去ろうとする優也。
やっと話せたのに、これでおしまい?
言いたい事、言わなきゃ。今、いわなきゃ。
「待って…、!」
「え、?」
「いきなり失礼だけど、…野球続けないの?」
表情が変わった。
「もうできねぇよ・・・。」
「なんで、?」
「―…には関係ないだろ?」
「岡田…」
湯舟君が何か続けていった気がするけど耳に入らなかった。
一番言われたくなかった言葉だ。
悔しくて悲しくて唇を噛んだ。
「俺らは今のままでいいんだよ。」
「でも…」
「俺と幼馴染なんて周りに知られたくねぇだろ?もう俺らに構うなよ」
そう言って再び立ち去る優也。
湯舟君は何度もこっちを見てた。
「ッ待ってよ岡田君…。待ってよ、ねぇ…優、也……ッ!」
振り向いた優也の目は大きく見開かれていた。
「好きなんだよぉ…。優也がすき、好きだから、関係ないとか言わないで…。
ッ野球やってた・・・あのころの優也が好きなの…。諦めないでよ・・・頑張ってよ…!!!」
優也が辛そうに、微笑んだ。
「もう、本当に無理だ…。でもサンキュー。…」
そう言ってもう振り返ることなく行ってしまった。
その後、川藤という教師がやって来て優也達はまた野球をする事になった。
「新しくマネージャになった、です。野球部の皆、宜しくね!」
今日も野球部の皆と甲子園夢見て頑張ってます!
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すいません終わりかた変です。。。
やだー上手く書けない…
なんかルーキーズ終わった事による悲しみが…