俺、藤ヶ谷太輔は幼稚園の先生です☆
可愛い可愛い園児と毎日触れあうのが嬉しいんだなー!
でも特に俺の目を引く園児がいます…。
「たいすけせーんせ!」
「ちゃん、おはよう」
元気にちょこちょこ走ってくるのはちゃん。
おてんばで明るくて本当に可愛い子なんだけど、ね。
「せんせー今日もすてきだね!そろそろけっこんしよーよ」
ほら!これこれ!
自分で言うのもなんだと思うけど、ちゃんは俺が大好き。
入園式の時に告白(ってかプロポーズ)されてからずっとこの調子。
「ちゃん、結婚はできないんだよ?」
「えーなんで?せんせー私のどこが不満ー?」
「(幼稚園児がどこが不満、て!)先生もちゃんのこと好きだけどねー」
「ほんとー!?じゃあチューしよ!けっこんしよ!」
「(えぇぇぇ…)ちゃん、先生とは歳はなれすぎだから結婚できないよ」
「ほうりつてきに?」
「え、うん。多分」
「じゃあ私たち『きんだんの恋』ってやつだね!」
きゃはー!とちゃんは笑いながら教室に入っていく。
多分鞄置いたらすぐこっちに来るんだろうなあ…。
これがいつもの朝。
ほかの園児の親も慣れてきちゃって「ラブラブね」とか微笑んでるし(いいの!?)
「…はぁ、」
「藤ヶ谷先生、またちゃん?」
隣のクラスの北山先生が面白そうに笑ってこっちに来る。
「絶対面白がってますよね、北山先生」
「可愛いじゃん。ちゃん」
成長したら絶対いい女だよなーと笑うこいつは先生なんてやっていいのか。
横尾先生も呆れたように笑う。
「せんせー!パパに会ってよー!けっこんのごあいさつ―!!!」
…波乱万丈ってやつ?
「はい、お昼寝の時間だよー!皆おやすみー!」
おやすみー!と元気に返事をして眠り始める園児。
可愛いなあ。
今日は溜まった仕事ないし、職員室に戻ってコーヒーでも飲もうかな、
「せんせぇ、」
ズボンの裾を引っ張られて振り向くと毛布を抱えたちゃん。
「(びっくりした!)何?ちゃん」
「いっしょにおひるねしよう?」
「へ?」
「だいじょーぶ、私せんせーならいいから」
「何が!?」
「やさしくしてね!」
「どこで覚えてくるのそんなこと…。」
はぁ、とため息をつくとちゃんはにっこり笑ってん、と床を指さす。
「何?」
「ここにすわって?」
「いーよ。はい」
「せんせ、」
だいすき、と声を漏らした後ちゃんは俺の膝の上で眠ってしまった。(…可愛い)
数分後ちゃんをちゃんと寝かそうと思ったら見事に俺の服を掴んでいてはなれそうもない。
仕方ないなあ、と呟いてちゃんを頭を撫でていたら俺も眠くなってそのままうたた寝してしまった。
「たいすけせんせ、せんせー?たいすけせんせーってば」
ぺち、と頬を叩かれて目を覚ますとちゃんは少しむっとした表情で「ねすぎ!」と俺の頬を引っ張った。
「たいすけせんせ!おひるねおわったからお外であそぼー!」
そう言って少し大きい帽子をかぶってちゃんは俺の手を引っ張る。
うん、と答えるとちゃんはにっこり笑った。
「せんせい、わたしね!りっぱですてきなじょせいになるから、待っててね!」
そう言ってちゃんは俺に抱きついた。
んふーと満足そうに笑っているちゃんを抱きあげて
「頑張ってね」
と言うとちゃんはまた花が咲いたように笑って
「そしたらけっこんしてくれる!?」
と言うから俺は笑って
「いいよ」
と笑った。
まだまだ未来のお約束
子供の口約束なんだろうなと笑いながら思っている俺とは裏腹に
本気で捉えて「せんせーがやっとわたしとの事けついしてくれたの!」と皆に言いふらすちゃんがいた。
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太ちゃんが保育士になりたかった程子供が好き!と
雑誌に書いてたから書いてみた!
太ちゃんみたいな先生がいたら本気で付き纏いますよね (真顔)
これはシリーズ化したい。
書きたいネタが数個あるから!
書けたらシリーズ化します!
でもこれ進展ないから面白くないかなあ?
(090228)