「おーロミオ貴方はどーしてロミオなのー?」


「朝っぱらからロミオロミオうるさいよお前」


「・・・ロミオー」


は俺の呆れた言葉と視線に躊躇せずまたロミオロミオ言い出した。

ロミオって何

ロミオとジュリエット?

それにしてもいきなりすぎると思うんだけど。


、おっはよー!」


「ん?おはよう太ちゃん」


「あ、北山もおはよ」


「おまけかよ」


「ひろが小さくて見えなかったんじゃん?」


「ちょ、それ普通に傷つくんだけど」


「あ、ごめん。(やば、本当にひろ落ち込んだ!)」


「・・・(盛り上げなきゃ!)(なんか使命感)ね、ねぇ、さっき何話してたの?」


「(太ちゃんナイス!)えっとね、ロミオー!」


「・・・ろみお?」


「だよねーひろ!」


「ん、ああ・・・。」


「ロミオが何?」


「劇、ロミジュリしたいと思ってね!」


「あーそっか!もうすぐ文化祭で劇やるからねー!」


俺を盛り上げようと頑張ってる2人。

傍から見ると軽く面白い(顔が必死だし)


「・・・で、はジュリエットがやりたいわけ?」


「・・・!(ひろ機嫌直した!)うん!」


「(やったな!)へーだからロミオって言ってたわけだ」


「そーなのそーなの」


俺が話しかけると必死な形相が打って変わって嬉しそうな表情になり2人して小さくガッツポーズしてる。

ってか、ジュリエットって柄じゃなくね?

近くにいた横尾もそう思ったらしく目が合った瞬間苦笑した。


「ってかの中でロミオは誰が良いって思ってるの?」


「五関君」


「(即答!)」


「え、まじで?」


「え、うんまじで。五関君がいい」


「・・・(目がマジだ)」


「五関君と儚い恋・・・最高!死んでもいい!」


「えー駄目駄目!五関君は駄目ー!」


「駄目じゃないもーん!五関君とロミジュリやるもん!」


「だーめ!」


「もーひろ!この子どっかやってよー」


「はあ?俺かよ」


ため息を付いてを見遣るとは藤ヶ谷を押し付けて、またロミオロミオ言い出した。(横尾が軽く引いてる)


「ロミ、オ・・・五関君!おはよッ!!!!!!」


「う、わびっくりした。あー、おはよ」


「五関くーん!おはよ!」


「ちょ、太ちゃん!今私が五関君と話してたのに!」


「俺も五関君と話すー!」


「太ちゃんのあほ!」


「・・・(朝から勘弁して)」


「大変だよなー」


「藤ヶ谷と揃うと騒がしいもんな」


「席付けー」


「あー先生来た!もう!太ちゃんが邪魔するから五関君と話せなかったじゃん!」


が悪いんじゃん!」


「もー!太ちゃんのばか!」


のばか!」


こいつらまだ言ってるし・・・。

さっきの連係プレーの良さどこ行ったんだよ。

ってか先生すっげぇめんどくさそうな顔で見てるし・・・。


「お前らいい加減にしろって」


「ひろー!だってね、太ちゃんが、!」


「劇の話し合いでジュリエットになるんだろ?」


「あ!そうだった!ロミオが!ってか五関君が!?待ってる!」


はさっさと席について藤ヶ谷に口ぱくでもう一度ばかーって言って満足したように五関を見つめてる。

藤ヶ谷もにばかーって口ぱくで言って五関に話しかけてる。(で、それを見たが恨めしそうに見る。)(こいつら仲いいよなあ)







「せーんせ!今度の劇ロミジュリやろー!でね!ジュリエットが私でロミオが五関君!」


早速計画の実行を始めたは五関を指差して言う。

五関はすっげぇ嫌そうに顔を歪めてため息をついた。

クラスの皆はどうでもよさ気に賛成、と疎らに声をあげた。


「皆いいって!ね!五関君いいでしょ、「嫌(きっぱり)」


「・・・・・うっそぉ!?五関君!そりゃないよ!」



驚愕な表情を浮かべると、迷惑そうな五関と勝ち誇った顔の藤ヶ谷。

見てて面白いよなあ。そういう時一番後ろの席っていいよなって思う。(まあ前の席の横尾がでけぇんだけど)

・・・で、結局話し合いの結果ロミオは終始ずっと寝てた宮田に決まった。(軽い皆からの嫌がらせ)(汗だくだくのロミオとか嫌だ)


「うーーー。宮っちがロミオとかありえない!」


「本人の前でそれ言う!?」


「五関君・・・。(ぐすん)」


「嫌だ」


「うーーー!わたちゃーん!」


「はいはい」


「ってか本当五関好きだよな」


「当然。」


「俺のほうが好きだけどね!」


「太ちゃん煩い!」


「ひど!」


「もう見てて怖いくらいだよな」


「あんなに愛されて幸せだなー」


「(俺は嬉しくないけどな)」


「・・・ロミオー貴方じゃなきゃいけないのですロミオー」


「いやだってば」


「・・・はい(ちょっと怖い)」


「本当に五関君がロミオなのがいいんだ?」


「んー・・・。そうだけど本音言うとひろがいいかな!」


「・・・は?」


「だってひろの事すきだもん♪」


「・・・ちょっとそれは、




不意打ち すぎませんか








「ひろのロミオ絶対かっこいいよ」

「・・・あたりまえだろ。(まあ両想いってことでいいか)」

「でね、ひろ、劇では本当にチューしよ!私の夢!!!」

「いいけど。ってかもう今ここでしたいんだけど」

「ロマンないー!」






(090107)