―…ちゃんに勇気を出して告白した。
すると、ちゃんは嬉しそうに「私も好きだったんだ」と言ってくれた。
のことが気になったけど、会いに行ったって、何を言っていいのか分からない。
俺を、実の兄を好きだなんて…。
は小さい頃からずっと隣に居た。だからがそういう感情を俺に抱いている事がいまだ良く信じられなかった。
「宏光君?」
「あ、何?」
「今日って私たちの記念日、だね」
嬉しそうにはにかむ彼女に微笑みながら歩いていると、の声が聞こえた気がした。
振り返ってみると…は、飛び降りていた。
声を出す暇もなく、は地面へと落下し、周りを赤く染めた。
「え…?」
何が起こったのか分からなかった。
落チタ。
―ダレガ?
ガ。
―ドウシテ?
分カラナイ…。
「宏光君?如何し、た…?」
ちゃんはの姿を見て目を見開いてる。
「や…嫌ぁぁああ!!!?」
駆け寄る彼女をゆっくり見ることしか出来なかった。
「待っててね…ッ!今、救急車…「ひ、ろ…みつ」
駆け寄って涙を流すちゃんになんて目もくれず真っ直ぐと俺を見つめていた。
その間にもから血があふれ出ていく。
「ゴメン、ネ…。」
消え入りそうな声をしっかり聞くために、俺はに近寄った。
「!?喋らないで良いから…ッ」
「ちゃん…。ゴメン、黙ってて」
「ッ!宏光君、でも…「黙って」
そういうとちゃんは無言で頷いて職員室に走っていった。
「私可笑しくて…ごめ、ん……。生きてると、宏光に、迷惑…かけちゃうか、ら…。」
「……」
がゆっくり、俺に手を伸ばす。
「大、好きだよ。宏…光」
俺と、の目から同時に涙が零れた。
流れ落ちる涙は、俺の涙かの涙かわからなくなった。
「生まれ…変わったら…宏、光とは他人で…生きていきたい…。そして、ね…」
の手のひらは俺の頬に触れることなく落ちた。
の目は、閉じていた。
「…?!?なぁ…!?目、開けろよ…!」
返事が無い。
「そして、の続き、なんなんだよ!?なぁ…!返事しろよ…!!!」
俺の言葉はに届く事はなく、いつのまにか大勢の先生が駆け寄ってきてた。
その数分後、救急車が来てを運んでいく。
乗るか聞かれたが返事が出来なかった。足が、動かなかった。
を乗せた車は行ってしまった。
ドウシテハ飛ビ降リタ?
…俺、ガ、ニ酷イ言葉ヲ浴ビセタカラ?
…俺ノ、セイ…?
俺ノ、セイ……。
「うわぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!!!!!」
「宏光君!?」
「俺の、おれのせいでは…ッ!!!」
「宏光君のせいじゃないよ!?大丈夫だから…!」
「俺が…ッあんな事言ったから・・・、は…!」
「宏光君がに何言ったのか、私は知らない…。けど…!はまだ、死んでないよ…ッ。きっと、病院の人たちが助けてくれる…ッ!!!」
ちゃん言葉に少し希望を持った俺は震える足を動かして先生の車に乗って病院へ行った。
「――…え、?」
着いてすぐに無言で部屋を通された俺の視界に入ったのは真っ白な布をかぶせている、。
医者のほうを振り向くと「ここに来た時はもう亡くなってました」と言われた。
「嘘、だろ…?なぁ……!?起きろよ!また、宏光って呼んで…笑ってくれよ!!!ッッッ!!!」
――――俺の叫びは虚しく、は目を開けて笑う事はなかった。
その後俺は学校も行かずただ泣いて過ごした。
葬式を終えて、誰もいない…いや、しか居ない部屋へ入った。
「…。」
俺の涙がの頬に落ち、が泣いているみたいだった。
涙を強く拭い綺麗な花に囲まれて眠ってるをただ見つめて、―…気がつくと、唇を重ねてた。
不思議と驚きは無かった。
…嗚呼。今ごろ、分かった…。俺も妹としてじゃなくって、一人の女としてを好きなんだと…。
そう思うと涙がとめどなくまた溢れてきた。
この気持ちに早く気が付いていれば、は死ななかった。
最愛の人を無くすことは無かったのに。
『生まれ…変わったら…宏、光とは他人で…生きていきたい…。』
「俺も、今度こそ、と他人で…。そして―…、」
―――………。
俺とは一緒に燃えた。
手を繋いで、ずっと離さなかった。
なぁ、。
俺たち生まれ変わってもまた、愛し合おうな。
最後に見えたのは
(悲しそうに、でも幸せそうに微笑む、君)(錯覚なんて思わない)
――――――――――――――
えーっと、すいません…。
なんだろ、最後は結局北山さんも後を追って死ぬんですよ。
お前1人で逝かせない。一緒に生まれ変わろうって感じで…。
拍手で続き見たいって書いてくれた方が居て喜びのあまり勢いで書いたら残念な事に…。
すいませんでした……!
曖